ROCKSTEADYな日々を求める

日々の音楽、本、漫画、アニメ、阪神、食べ物などつらつらと。

【本】岡崎琢磨-喫茶タレーランの事件簿5(ネタバレ)

タレーランは発売時から読んでるんですが、いかんせんこのアオヤマという男が好かんのですよ!!今回はこいつのイヤなところ大爆発!って感じだ。

タレーランが出た頃は、ビブリアやホーンテッドキャンパスとか同じようなヘタレ男主人公モノが始まった頃だと思うんですが、この中で最もいけ好かないのがこのアオヤマです。

 

中学生の頃の初恋の11歳年上の女の人と偶然出会って、タレーランに連れてくとかどんな神経してんねん。しかも動機が美星さんと会わせたら何か起こるかもしれないから…ってお前何様やねんクソヘタレが!!

自分の恋愛について他人巻き込んでなんとかしようとするなんて根性腐りすぎなんじゃ〜〜〜!!ってイライラしながら読んでました。

メンヘラ女がアオヤマを利用しようとしてでっちあげたことを美星さんが暴いたら、美星さんを責めるところとかほんと最低です。

森司くんのようないじらしさや、五浦くんみたいな実直さがコイツにはないんですよ!

ほんま美星さんはコイツのどこがいいんだか…。

 

内容もぁまぁひどくてメンヘラかまってちゃん女がなんというかもう…源氏香に見立ててメッセージ送るとか遠回しすぎるから…。

4まではアオヤマは腹立つが話は面白かったので今回は正直行ってちょっと残念。

不倫イクナイ、ゼッタイ。

【本】ほしおさなえ-活版印刷三日月堂 星たちの栞 (ネタバレ)

ちょっと前の読書メーターのランキングでよく見かけてきたなぁというボンヤリした印象の本で、その当時は綺麗な表紙だけど…と思いつつ特に気に留めてなかった本。

本屋行った時に2巻目と並んで置いてあって、この本の表紙と2巻のピンクフォントの表紙の並びがとても綺麗でまとめて買いました。

 

内容は読書メーターでランクインするだけあっておもしろかったです。

人は死なないし、嫌なヤツも出てこない。

ちょっと心が弱ってて、人の優しさに触れたいときに読むといいと思います。優しいお話。

 

舞台は埼玉の川越。

川越は行ったことないけど、神社のこと調べていたときに行きたい神社が川越にあるのでどのようなところなのか少し検索をしたことがあります。

なにやら趣ある街並みがあるらしいレベルの知識でしたが、この本を読んで少し行ってみたくなりました。

また活版印刷をテーマにしてるのも興味深いです。

話中では三日月堂で印刷されたレターセットやショップカード、コースターや栞、結婚式の招待状など様々なペーパーアイテムが出てきます。それらのイラストはありませんが、どのようなものか不思議と頭に浮かびます。  

 

ここ最近読んだ本の中ではいちばん良かったです。

タレーラン5も水鏡推理5も人が死なないのは同じだけどなんだかな〜って感じだったし、なおさらかな…。

 

あ、あとポプラ文庫の紙はめちゃめちゃ丈夫。ぶあつい。

【本】太田忠司-死の天使はドミノを倒す(ネタバレ)

タイトルの語呂が良かったのと太田忠司好きなのとサプライズ!の帯で購入。

太田忠司はミステリなふたりが好きですね。

 

裏面のあらすじを読むと、なかなか不穏なものが。失踪した人権派弁護士の弟になにやらありそうです。どんなサイコパスなんだ?!…と、思ったら性同一性障害で手術して今は女として生きてます!というのがサプライズ部分。叙述トリックですにゃ。

正直タイトルとあらすじの雰囲気から予想してない展開でした。こうもっと…ねぇ?

まぁ驚いたは驚いたんだけど。

 

あとタイトルにもなってる死の天使も思ったよりインパクトがないというか…犯人もまぁなぁ。

ただ話のまとまりは良かったです。無駄な登場人物、展開がなくてとても読みやすい。

 

太田忠司の文章は合うようです。

【本】伊坂幸太郎-バイバイ、ブラックバード(ネタバレ)

伊坂幸太郎は好きすぎて読むのがもったいなくて、結局積ん読化しているという本末転倒な感じなので、読みました。

読み始めから、ああ〜やっぱり伊坂幸太郎だぁ。と嬉しくなりました。

 

主人公の星野ちゃんも変わってるけど、5股かけられてる女たちも変わってるし、繭美はものすごくアレ。

設定もふわふわしてて、<あのバス>ってなんだよ〜って感じなんだけど、星野ちゃんが淡々としてるのでそうさんなもんかな〜と流されてしまう不思議。これが伊坂パワーだ。もちろん<あのバス>で行ったら最後、どうなるのかなどの野暮な補足はありません。

サイコーの人たらしである星野ちゃんは繭美までもたらしてしまう。恐ろしい子…!

 

勝手に実写化したら〜とか考えてたんだけど、星野ちゃんは星野源だよなぁ。笑

完全に名前から入ってるんだけど、平凡でうだつが上がらない感じでまぁまぁ悪くないんじゃないかって個人的には思っている。笑

【本】道尾秀介-鏡の花(ネタバレ)

また道尾秀介です。笑うハーレキンと鏡の花の間に松岡圭祐の水鏡推理4読んだけど、それは割愛。

 

この鏡の花は短編集だと思ってたんですが、連作長編ですね。

1話で死んだ子が2話まで普通に生きててちょっと???ってなったけど、きっとそういうパラレルワールドの話なんだろう…ということで読み進める。

なんというか道尾秀介らしい話。笑うハーレキン読んだ後だから尚更そうそうこれこれ!感がハンパなかったです。

 

もしもあの時あの人が死んでたら…みたいな話。全体的になんとも言えない暗さがあります。道尾秀介って感じ。

最終話が現実で、後の話はもしもあの人が死んでたらっていう話なんだと勝手に思ってるんだけど合ってんのかな…。

 

【本】道尾秀介-笑うハーレキン(ネタバレ)

森博嗣はシリーズ続き物なので出たらすぐ読むんだけど、伊坂、辻村、道尾はすぐ読まずに溜めといてじっくり読むんですが、いかんせん溜まりすぎてきたので笑うハーレキンを読みました。

 

ちょっと読むのがしんどくて…いちばんの理由は汚い表現が多いから。

シモの話と汚い話が特に苦手なんですよ…エロ系の下ネタは大丈夫なんですが、トイレ系の下ネタがほんっっっとNGなので読み始めが厳しかった…。

ごはん食べながら本読むんですけど、中盤でもちょくちょくそういうシーンがあってあんまりいい印象がないです。

 

肝心の話もとっちらかっててよくわかんないし…。いつもの道尾感がない気もしたし。カラスの親指のようなキレも龍神の雨みたいなゾクゾク感もなくてなんだかなぁと。

主人公もとんだクズ野郎だったし、俺たちの戦いはこれからだ!みたいな終わり方もひねりがないし、謎のお屋敷の組織も曖昧だし、これほんとに道尾秀介が書いたの…?と思わざるを得ない…と思うのは私だけなんだろうか。

結構好感触な感想が多くてあれれ?という感じ。期待はずれ。

 

【本】石持浅海-届け物はまだ手の中に(ネタバレ)

石持浅海っぽい話でした。謎の心理戦。

 

子供の頃の恩師を殺された幼馴染2人は復讐しようと誓い合うが、就職前にお互いがお互いは復讐する気が無くなったと見限ったと誤解して、恩師を殺した犯人とその弁護士を知らない間に同じ日に殺してたって話なんですが、なんというかまぁ…よくこんだけの話でこの頁数書けたな、と…。

主人公が恩師を殺した犯人の首を幼馴染に見せつけるために自宅に訪問するところから始まるが、幼馴染は書斎にこもったっきりでなにやらワケありっぽい異様な雰囲気の幼馴染の嫁、妹、秘書に引き止められて繰り広げられる心理戦…がメインの話ですが相変わらず理論がちょっと厳しい。人によるやろ!という部分がなきにしろあらず…。

あと都合が良すぎるなぁとも。お互いが復讐を放棄したと誤解しているので、打ち合わせなしに同日に殺人をしているわけだが、ターゲット被ってる可能性もあっただろうよ…結果うまくいったけど…。

 

いにばん気になるのはラストのオチの適当さ。

本人たちはお互い復讐心忘れてなかったんだな!ハッピーエンドだぜ!って盛り上がるが、残された女たちはたまったもんじゃないと。そりゃそうだ。

そこで女たちからの提案で死体を建設中の自社ビルに埋めてしまって逃げ切れ!みたいな感じで終わるんですが、それだけなんですよ…いや、無理やろ。そんなんで逃げ切れたらもうアレすぎるやろ。

金持ちのボンボンと弁護士が失踪したんやから、それなりに捜査されるやろし、主人公に至っては最初から捕まる気でいたから過程で絶対ボロ出してるよ…。

まぁその辺りはこの話ではスコープ外ってことであえて詳しく触れなかったんだとは思うが、まぁ…うーん。

 

おもしろくなかったわけではないが、石持浅海が片手間で書いたような感じ。