ROCKSTEADYな日々を求める

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【本】石持浅海-届け物はまだ手の中に(ネタバレ)

石持浅海っぽい話でした。謎の心理戦。

 

子供の頃の恩師を殺された幼馴染2人は復讐しようと誓い合うが、就職前にお互いがお互いは復讐する気が無くなったと見限ったと誤解して、恩師を殺した犯人とその弁護士を知らない間に同じ日に殺してたって話なんですが、なんというかまぁ…よくこんだけの話でこの頁数書けたな、と…。

主人公が恩師を殺した犯人の首を幼馴染に見せつけるために自宅に訪問するところから始まるが、幼馴染は書斎にこもったっきりでなにやらワケありっぽい異様な雰囲気の幼馴染の嫁、妹、秘書に引き止められて繰り広げられる心理戦…がメインの話ですが相変わらず理論がちょっと厳しい。人によるやろ!という部分がなきにしろあらず…。

あと都合が良すぎるなぁとも。お互いが復讐を放棄したと誤解しているので、打ち合わせなしに同日に殺人をしているわけだが、ターゲット被ってる可能性もあっただろうよ…結果うまくいったけど…。

 

いにばん気になるのはラストのオチの適当さ。

本人たちはお互い復讐心忘れてなかったんだな!ハッピーエンドだぜ!って盛り上がるが、残された女たちはたまったもんじゃないと。そりゃそうだ。

そこで女たちからの提案で死体を建設中の自社ビルに埋めてしまって逃げ切れ!みたいな感じで終わるんですが、それだけなんですよ…いや、無理やろ。そんなんで逃げ切れたらもうアレすぎるやろ。

金持ちのボンボンと弁護士が失踪したんやから、それなりに捜査されるやろし、主人公に至っては最初から捕まる気でいたから過程で絶対ボロ出してるよ…。

まぁその辺りはこの話ではスコープ外ってことであえて詳しく触れなかったんだとは思うが、まぁ…うーん。

 

おもしろくなかったわけではないが、石持浅海が片手間で書いたような感じ。