【本】才羽楽-カササギの経略(ネタバレ)
帯の心温まるホワイトどんでん返し!という文言に惹かれ購入。
このミスシリーズは私の好み的にハズレが少ないのもあって購入。
結論から言うと、確かにどんでん返しではあったがどの辺がホワイトなんだろうか。
むちゃくちゃ読後感悪い話なんだが。
これがホワイトとかいうやつアタマおかしいんじゃないのって思うレベル。
全然ホワイトじゃないよ。可哀想な人達ばっかり。
どんでん返しの内容としては勝矢=俊介で、華子だと思ってたのは俊介の彼女の智ちゃんでしたっていう。
何が怖いってそりゃ勝矢俊介だよ、こいつマジなんなの。
不治の病にかかっている姉が家族の中心で自分は二の次で育ってきて姉とは険悪だったと言ってる割に、智ちゃん目線の話ではそんな姉をいちばん愛してるっていわれても、ねぇ?
智ちゃんとってもいい子っぽいのに、そんな子を他所の男のとこへ自分の姉のふりをさせて〜とか正気の沙汰じゃないから全然理解できないし、怖い。
どんでん返る前までは勝矢さんいい人だな〜心温まる話だな〜て思ってたのに全部台無しだよッ!
いくら愛してた姉の願いを叶えるためっつったって、子供の頃の約束忘れてる主人公に対してやる仕打ちじゃないだろ。その執念が怖いわ。
まぁそれが姉が優遇されて育った歪みってことなんでしょうが…。
華子の振りをしてた智ちゃんの心もそりゃ壊れていく。
愛する人の望むことを全てしてあげるのが愛しているということと言う勝矢。
だから愛してるなら智ちゃんは自分の命令することを聞くだろうって試すところも受け付けない。こいつほんと無理。
結末はまぁちょっと救いがある感じで終わりましたが、全然ホワイトじゃないお話でした。心も温まりません。おわり。