ROCKSTEADYな日々を求める

日々の音楽、本、漫画、アニメ、阪神、食べ物などつらつらと。

【本】菅原和也-あなたは嘘を見抜けない(ネタバレ)

探偵が早すぎる(下)を買いに行ったときに、同じタイミングで発売されてました。表紙が水鏡推理シリーズの紺野真弓さんだったのと、タイトルと帯の「嘘つきたちの騙し合い」の文言に惹かれて購入。

 

一言で感想を言うと、「男はアホってはっきりわかんだね」

もう一言追加すると「嘘つきたちが…騙し…あってない!」

 

彼女が孤島廃墟ツアーに出かけて事故死してしまった彼氏視点から話が始まるわけですが、この彼氏がもう最初から彼女に騙されてるわけですよ。「裕樹くんとしてるのが一番気持ちいいし、幸せ」って、他のヤツとヤってなかったらこんな科白出てこないから!気付けよ…!と。んでまぁこの裕樹くんはどんどん狂っていって人殺しちゃったりなんだりするわけですが、捕まらず彼女の死の真相を明らかにすべく日常生活を送ってるんですね。…日本の警察無能すぎんだろ。

 

ストーリーはもうひとつ別の視点からも描かれます。こちらはまさに孤島廃墟ツアーを行なっています。普通ならね、ああ彼女殺されちゃったときの話なのかな…って思うんだけど、帯に「この真相、絶対予想不可能」とか書いてあると勘繰ってしか読めないわけですよ…。ははあ!これは叙述トリックで過去じゃなくて××のパターンのやつかな?!やっぱり△△かな?!とか思いながら読んでしまうわけですよ。帯に大ドンデン返し!とか、ラスト3行でひっくり返る!とかあまり書きすぎる帯は純粋な読書の邪魔だよなぁと常々思う。が、そうしないとあまり本買わない人に手に取ってもらえんのかね…普段買ってる人にはマイナスしかないけど。

まぁ話が逸れましたが、叙述トリックとしてはオーソドックスなパターンのやつでして、過去の話と見せかけてこっちの方が時系列が先の話でしたという。んで死んでたのは裕樹くんっていうね…。

 

絶対予想不可能!とか嘘つきたちの騙し合い!とか煽りすぎたせいで、あ…ウンせやな。みたいな読後感でした。ていうか騙しあってなかったし。思ってたんと違う!

あと一つ言いたいのは最後の最後でキャラモノになったね?!いきなり探偵の御城夕月だ!とか言われても…これ続くのかな?なんかそんな感じの終わり方に見えんこともない。

 

と、まぁつらつら書きましたが、帯のせいで過度な期待をしてしまってその落差はありしたが、面白く読めました。